『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』を買おうか迷っています。要約と感想がほしいです
このようなご要望にお答えします。
この本をレビューする僕は、120冊以上のビジネス書を読んできた本の虫です。私的ランキングでいうと、120冊中5位には入る良書だったので書評していこうと思います。
僕自身が野球を12年間してきたり、そこそこの大学で勉強してきたり、いろんな副業ビジネスに挑戦したりする中で、「どうやら成功は実力だけでは決まらなそうだ」と感じたのでこの本を手に取りました。
さっそく、要約していきますね。
目次
錯覚>>実力という方程式
ひと言で表すと、「実力より『すごい人!』と錯覚させた方が成功しやすいよ」という本です。
錯覚>>実力
このような方程式。
というのも人間は、「ハロー効果」で人を判断しているからなんです。
ハロー効果とは、ある一つのことが優れていると、それに引っ張られるように全体がよく見えてしまうこと
例えば、小泉進次郎さん。
「父が元内閣総理大臣」「イケメン」というハロー効果により、政治界に居続けていますよね。
錯覚は、実力よりもはるかに影響力を及ぼすんですね。
そしてこれを、『錯覚資産』と呼びます。
錯覚資産をどう作るか?
まずは、小さなハロー効果を手に入れる。その小さなハロー効果をテコにして、もう少し大きなハロー効果を手に入れる。これを繰り返して、やがてすごく大きなハロー効果を手に入れる。
まとめると、成功の流れは以下。
優れた点を持つ → 小さなハロー効果 → もう少し大きなハロー効果 → … → 錯覚資産が築かれる → 成功
と、なるので、初手の「優れた点を持つ」をどう作るかがミソになります。
そして、「優れた点を持つ」のミソは2つある。
その①:いろんなことに小さくかける
その②:PV数を上げる
それぞれ詳しく解説します。
その①:いろんなことに小さく賭ける
まずは、いろんなことに小さく賭ける。ハロー効果が得られそうな仕事や役割に手を上げ、いろいろチャレンジしてみる。チャレンジして成功するかどうかなんて、運次第だから、たくさんチャレンジするしかない。サイコロで当たりを出すのに一番効果的な方法は、たくさんの回数、サイコロをふることだからだ。
その②:PV数を増やす
小さなハロー効果を手に入れるためには、PV数(あなたが他人に知られている数)を増やすことです。
例えば、あなたが広告ビジネスでやっていこうと思っているなら、Webデザイナーの知り合いと飲みに行く。
一緒に飲みながら雑談してるだけで、相手にとってあなたは「思い浮かびやすい人」になる。
そしてたまたま、そのWebデザイナーの会社で「誰かフリーランスの優秀な広告マン知らない?」となったときに、その人があなたの名前を口に出す。
チャンスに恵まれれば、ハロー効果が手に入る確率も上がる。
人間の直感は、「すぐに思い浮かぶ情報」を課題評価するし、すぐに思い浮かばない情報を無視して判断する。(中略)あなたが選ばれる確率は飛躍的に高くなる。あなたが思っているよりも、はるかに高くなるのだ。
そうやって、できるだけ多くの人が、自分のことを「思い浮かびやすく」しておくと、意外なところから、意外なチャンスが降ってくることがある。そして、そのチャンスが、人生を大きく変えるということが、よくあるのだ。
最近連絡を取っていない友人知人と飯を食ったり、勉強会に出たりして、網を広げ、網をメンテナンスすることに、それなりに大きな時間を投資しなければならないのだ。
退社後や休日に1人でこつこつスキルアップするより、よりよいポジション、上司、同僚、顧客、業務課題に恵まれたほうが、はるかに効率よくスキルアップできるし、ハロー効果を生むような「見栄えのいい」実績、すなわち錯覚資産を作り込みやすい。
まだCVR(実力)が低くても、じゃんじゃんPV(人脈)を増やしてしまう戦略のほうが、結局、効率がいい。
バカにされても、コケにされても、見下されても、大量のPVさえ稼いでしまえば、結局は、チャンスをつかめる。
CVR(実力)が10分の1でも、PVが10倍なら、コンバージョン数(成功の数)は同じだからだ。
余談:社畜が生まれる理由
社畜が生まれる理由は、「報酬が少ない」という事実と「作業がつまらない」という事実(矛盾)に、人間の脳は耐えられないからだ。
矛盾に耐えれなくなった人間の脳は、「仕事が面白いんだ」と無意識のうちに事実を書きかえてしまう。(報酬は書きかえ不可だから)
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』を読んでみた感想
「あいつが成功したのはもともと実力があった(頭が良かった)からでしょ」
本気でこのように思っている方に、ズバッと刺さる本だと思っています。
就職1ヶ月前に本を読みましたが、「やっぱりそうだったか」というのが僕の感想。
というのも、12年間の野球生活(甲子園常連校の寮生活)で、「実力というものはあってないようなもので、本当に役立たず」というのを、すでに肌で感じているからです。
実力がある選手がレギュラーになれるわけでも、実力がない選手がレギュラーになれないわけでもない。
監督がする野球にフィットする選手が選ばれる。
もちろん、これ監督が変わったら、選手も総入れ替えですよ。
こればっかりは、実力ではどうにもならない問題。
自分とフィットする監督に出会うためには、ハロー効果を使ってスカウトされるような実績を作っておくこと、PV数(自分を知っている監督の数)を増やしておくことが大切なんだろうなと思いました。
高校野球はもう後の祭りなので、これからはビジネス成功に向けて錯覚資産をコツコツ築いていきます。
とても良い本に出会いました。
ありがとうございます。